私の中の遺伝子

私の大好きだったおばあちゃん。

私のソウルの原型であるおばあちゃん。。。

 

御年、98歳。

これでもかっちゅ~~くらい世に居続けました。

 

まだ、あの世に入ってないんだけど

もって1日2日。

家族が複雑すぎて、私ら下っ端にはわからない

兄弟、親子関係の絡みがあり

死に目にはもうあえないし、お葬式にもなぜかいけないだろうという

ことで、お別れに今日行ってきました。

 

病院は本当に嫌い。

入った瞬間、頭が重くなって

目がしばしばして、くすむ。。。

そして、精神が一気に落下する。

 

おばあちゃんの病室にたどり着くまでに

たくさんの病室を通らなくてはいけなくて

ちらちら見える病室からは

寝たきりの、歩くことさえできない、

ごはんも自分で食べられない、おしっこもうんちも

出来ない人達が横たわっている。

 

きっとこの人たちも家族に望まれて産声を上げ

青春を桜花し、恋愛もして、結婚して家族も作って

お金を汗水たらして働いて稼ぎ、女性は家族の為に

家を守り抜いて、、孫ができ。。と一人一人

違うストーリーで生きてきたんだろうなと思う。

でも、何十年もベッドの中。

自分が何者なのかもわからない。

ただ、生きてるだけ。

 

すごく考えさせられる。。

 

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私のおばあちゃん。

彼女はまごと大ゲンカできるほどパワフルばばあで

田舎んぼの割に1人であっちこっちと出歩き

お洋服が大好きでお洒落なおばばでした。

 

2つ上にお姉ちゃんがいたんだけど

小さい時、お姉ちゃんが小学生になった時に

自分だけ学校にまで行けないとわめいて

結局小学生でもないのに姉と一緒に小学生活を送ったらしい。

なので彼女は1年生を二回経験しているという。。。

子供ながらすげえなと思って聞いていました。

なんでも、思い通りにならないと気が済まない性格だけど

それを思い通りにしていしまう彼女もまたすごいなと思いました。

 

それから日本髪結師になります。

今でいう美容師ですね。

おばあちゃんが良く私の頭を結ってくれたり

日本髪と着物をまとった女性の描き方を教えてもらいました。

着物が好きになったのも、絵が上手になったのも

おばあちゃんのおかげ。

 

そして、彼女は独身の時に

一枚の写真を見せられます。この人とあなたは結婚しますと。。

今じゃ考えられないですよね。

 

しかもその人、日本に居ません。

満州に居ます。戦争で。

 

普通は帰ってくるの待つか、違う人にするよね。

彼女はその一枚の写真を持って会ったことのない

未来の旦那様を探しに一人満州へ。。。

そして、見つけてきたんだからこれまたすごい。

 

そして、闇船で産まれた子を抱えて

日本に戻ってきます。

壮絶ですよね。

 

私はおじいちゃんに会ったことがありません。

すでに死んでたからね。

 

おじいちゃんはとても偉い海軍のなんかだったらしい。。。

そのおかげで、おばあちゃんはお金に苦労せず

好き放題生きてきたように思います。

 

子供達は全員山から出て行ってしまいましたが

自分もとはならず、一人山奥で15年前まで暮らしてましたね。

 

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山奥のてっぺんに家があったんですけどね。

庭の前は向こうの山です。(笑)

 

私市内の子なのになんで毎年毎年学校の休みの期間

こんな山奥におらなあかんの~~って

思ってました。

 

テレビはNHKと教育テレビだけ。

風呂は五右衛門風呂。

薪割って、火をくべて、あっつあつの五右衛門風呂。

ばあちゃんが入ってくれないと一人では絶対に入れない。

でもよくおばあちゃんがお風呂のお湯に

手ぬぐいを浮かべて、風船を作ってくれてね。

それをぶしゅ~~~って潰すのがとっても楽しかった。

 

家の裏山から水が流れてきていて、屋根がついた水が溜まるタンクに

野菜が冷やしてあったり、たまにゲッドできる肉がビニール袋ん入って

浮いてるんです。冷蔵庫みたいなもんかな。

そこから流れるお水で朝起きたら顔を洗ってハミガキをしていました。

 

毎日することと言えば、草むしりに、アリ潰し。(笑)

家中に虫がいて、もうすごかったです。

ムカデなんて普通に身体をのっしのっしと登ってくる。。。

ぎゃ~て騒いでたら、おばあちゃんが箸でつまんで

外へぽ~~~~んと放り投げる。

タラバガニぐらいの蜘蛛やモルモットが蝶に化けたんか??っていう位

でっかい、毛のふっさふさの蛾。

カブトムシもクワガタも超特大サイズ。

狸もサルもしかもイノシシもいるような山奥。

もののけの世界でした。

おばあちゃんの家には巻物がたくさんあって

平家軍が流れ着いて、身を隠した場所がおばあちゃんの家の地区。

今でも薄ら目に見えない何かの気がうようよと渦巻いているのは

ちいさいと気から悟っていたので、夜は本当に怖かったですね~~。

 

私のお母さんはそんな破天荒なおばあちゃんが嫌で

反面教師になったのか。。。まじめで地味です。

 

おばあちゃんでずいぶん苦労したらしいのですが

腹から出てきた私がおばあちゃんと同じ破天荒さに

なにかと、あんたはおばあちゃんの生き写しと嫌味を言われます。

私は、光栄なんだけどね。(笑)

 

山で過ごすなんて最悪。

都会に行きたい!!旅行に連れて行って~~!!って

ダダ捏ねてましたが

今思えば、あんな経験誰でもできるもんでもありません。

あそこにおばあちゃんが元気でいたからこそです。

 

今、もう一度だけでいいからお山に行って

おばあちゃんと草むしりしたり、七輪で芋焼いたり

薪割って、五右衛門風呂に入って、朝外で山の水で

顔を洗って、お庭から見える、大きい山々を眺めながら

歯を磨きたいです。

 

こんな生活って思ってたけど、贅沢なことを

させてもらってたんですね。

本当に心から感謝の気持ちでいっぱいです。

 

先日、仲よくさせてもらってた友人が脳梗塞で倒れ

そのまま。。。お別れも言えず。。。逝ってしまいました。

 

夏、一緒に阿波踊り踊って、わいわいしていた人が。。。

突然すぎて、現実身がまだ湧いてない状態です。

 

今、おばあちゃんは痙攣していて、目もとじることもできず

血圧も正常では考えらえない数値で、なんとか生きています。

そんなおばあちゃんの手を握り、抱きしめ。

頭を撫でてあげることしかできませんでした。

ずっと昔、逆にしてもらってた頃があったんですよね。

夜が怖くてよくべべそかいたときも

ちーちゃん、おばばがついてるから大丈夫って

ぎゅーーてしてくれてました。

 

そんな気丈で、力強くて、優しくて、ファンキーな

おばあちゃんがどんどん弱って、もうすぐ天に向かっていっています。

 

病院生活は本当に長かった。

美味しいものも食べに行けない、四季も感じられない

好きな人にも会えない、、、、。

毎日、日が過ぎていくだけ。。。

 

早く、生まれ変わってまた新しい人生を歩んでほしいと

心からお祈りします。

 

人生って。。なんやろう。。。

人が生きること。

人生本当にどうなるかわからない。

人生すべてがそう。

まさか、病気になるとは思わなかった。

まさか、子供ができるとは思わなかった。

まさか、離婚するなんて思ってなかった。。。

 

辛抱、忍耐、は人生にとって大きく成長できると思うけど

我慢や後悔は要らない。

 

せっかく、この魂をもらったのだから

魂をハッピーにできるように生きなくては。。。

それにはやっぱり魂に正直に、素直に生きよう。

 

せっかくこの体をもらったんだから、健康に気をつけて

大事にしよう。。。

 

そう思います。

 

おばあちゃんが愛をいっぱいくれたから

今、人を素直に愛すことができます。。。ありがとう。

いつまでも大好きよ、おばあちゃん。

 


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